2021-09-29 |
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お知らせ,
俳句
俳句のための文具ブラント、句具さんが発行する「句具ネプリ秋 2021 vol.03」にこのたび参加しました!
季節の変わりめに発行されるこちらのネプリ、参加させていただくのも3回めとなります。すてきな文具の提案だけでなく、どなたでも参加しやすいこういった楽しい企画や句会など、俳句の魅力を軽やかに広げていっている句具さん。いつも、すごいな〜!と思っています。
今号は前号より多い、148句が集まったとのこと! たくさんのすきな句がありましたが、特にすきだった句をあげていきますね(敬称略・掲載順)。
うつかりと星座にされかけるきのこ 土井探花
「されかける」がたまらなくかわいいです。まだ完全には星座になっていないのですね。いろんな生きものがゼウスにより星座にされてしまう、そんな神話を思いおこしました。
向日葵の枯れきつたるが眼をひらく 犬星星人
溌剌と明るい印象の反面、向日葵ってなんだか怖くないですか。特に中央とか…(宮本佳世乃さんの《ひまはりのこはいところを切り捨てる》が思いだされたり)。写生ってよく見ることだと思うんですが、掲句はよく見ているうちに、ふっと現実から非現実の域に足を踏み入れてしまった。マジックリアリズム的魅力のある一句だと思います。
水平線まで香りさう島の柚子 このはる紗耶
なんて大きくて気持ちの良い景! 島の柚子だから、すこし野性味などがあるのでしょうか。爽やかな香りが漂ってきそうです。
林檎かもしれず言霊かもしれず 中村想吉
一読して、納得感が強い句だと思いました。つやつやに磨かれた林檎を思い浮かべ、もしかしたら言霊かもしれないと思えてくるから不思議。「かもしれず」のリフレインがいいです。
金木犀夢に会ひたる人に会ふ 箱森裕美
「夢に会ひたる人に会ふ」こと、ありますよね。夢の内容までは書かれていないですが、金木犀との取合わせから、なにか心弾むことであると想像します。ふいに来る香りが背中を押してくれる気も。ちなみに先日Twitterのスペースで、ネプリの好きな句を話し合おうという会に参加しましたが、掲句について松本てふこさんが「推しに会いにいくのだと思う」と言われていたのが面白かったです!
眞子さまのことが心配白芙蓉 千野千佳
今号でいちばん話題になっている句では…?シンプルな言葉に、心底はっとさせられます。すでに多くのかたが言われていますが、やわらかくやさしい印象の白芙蓉との取合わせがいいです。
振り向くとき小鳥は僕の死ねない眼 楠本奇蹄
袋回しなどでご一緒している奇蹄さんの句を読むと、いつも「これが詩なんだ」と眼がひらかれる思いがします。自分はまだどこか、詩をわかっていないんじゃないか、という気持ちがあるので…(ぜんぜん感想になっていなくてごめんなさい)。
台風のほぐれて雨の強と弱 西川火尖
台風が熱帯低気圧になるなどして力が弱まってきたことを、「ほぐれて」と表現したところに発見があってすごいなぁと思います。そして、地域によって雨の強いところと弱いところがあるというのも納得。
靴を買うだけの休日秋夕焼 ノグチダイスケ
「だけ」とは言っていますが、それでも充実していたことを秋夕焼が肯定してくれるような。
十六夜やブラのたたみかた 検索 後藤麻衣子
一字スペース空けがとても効いています。こういうことあるな〜という共感と、ユーモアあふれる一句。
自句〈真円を描く練習小鳥来る〉にも、ありがたい感想をいただいておりとてもうれしく思っています。皆さま、ありがとうございます!
「句具ネプリ秋 2021 vol.03」のコンビニでの印刷および、データの無料ダウンロードは9月30日まで。気になるかたはぜひ、お手にとってみてください〜。
https://note.com/kugu/n/n3d72422e48cb
2021-09-18 |
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日記
車の後部座席に並んで座っているとき、あーちゃん(五歳になりました)が窓から外をずっと眺めている。
わたしが子どもの頃もそうだった。あまりに眺めていたからか、親に「外ばっか見とるね」と指摘された憶えがある。なにと答えたのか、はっきりとした記憶はないのだが、なぜ眺めていたのかは憶えている。車の窓から見える景色の絵を描きたかったからだ。それも見えるものぜんぶ。この感情は小学校入学時にいだいた、図書館の本をぜんぶ読みたい、というのにも似ている。そうやって、世界を手にいれたいと思っていた。
子どものわたしが車の窓から見える景色の絵を描くことはなかった。だが、描きたいと強烈に思っていたことを思いだしたのは、往復十分ほどの、園への送り迎えの運転中に見える景色から俳句を繰り返し作っていたときだった。あまり自分は子どもの頃と、変わっていないのかもしれない。
あーちゃんはリボンのように型抜きされた壁を見つけ、ふたりで「かわいいね」と言いあった。
2021-04-10 |
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雑記
岐阜県各務原市にある「学びの森」の南側にできた新しい施設、「カカミガハラパークブリッジ」へ行ってきました。
この「カカミガハラパークブリッジ」には飲食店が3店舗入ってます。
ベーカリーカフェの「ESPRIT」さん。ハンバーガーとクラフトビールの専門店「はしもとバーガー」さん。カレーやソフトクリームが食べられる「ajara KPB店」さん。
この日は、ajaraさんのメニュー撮影の日でもありました。
4歳の娘は、途中休憩でソフトクリーム食べてリンゴジュース飲んで3時間ほど動きっぱなしでした。
「また来たい!」と言っていたので、機会をみてまた連れて行きたいと思います。
パークブリッジには入場料が必要ですが、ajaraさんでテイクアウトだけする場合は、受付で無料の入場パスがもらえるみたいです。
「アジャーラー」Webサイト
「KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE」公式サイト
夏になると思いだすのは、雨の降りはじめ、むうっと立ちのぼるアスファルトの匂い。
わたしはそれを地面に伏しながら、嗅いでいた。これはわたしが小学一、二年生ごろの、実際にあった話である。いや、話というには大げさな気もするような、ただのひと場面。
明日から夏休みだった。終業式をおえ、帰路についていた。さんすうセット、鍵盤ハーモニカ、クラスのなかでただひとり、わたしだけ花が咲かなかった、朝顔の鉢植え等々。なぜ前もって、すこしずつ持ち帰らなかったのか。じわじわと後悔にさいなまれていた。親からも教師からも、持ち帰れとか、言われた記憶がまるでない。それらすべてを身体にたずさえ、わたしはちんどん屋さながら、ふらふらと歩いていた。
家族四人で住んでいた一階がテナント、二階が住居だったアパートまで、あと半分というところだった。わたしは何かにつまづいて、転んだ。すべてが地面に散らばった。さんすうセットからは、花のかたちをしたおはじきが飛んでいった。赤とか青色をした、おはじきのほんとうに小さな、花びら一枚のぶぶんに、母親の字でわたしの名前が書かれていた。
小雨が降っていた。わたしは起きあがれなかった。なぜなら、あまりにうっとりとしていたからだ。
頭のなかで「わたしはなんて、かわいそうな女の子なのだろう!」と思っていた。この悲劇的な状況。姉の持っている少女漫画のなかや、アパートの一階で、自営業をしていた父の仕事場に置いてあるテレビで、いつも見ていたドラマやアニメのなかにこんな状況、出てこなかっただろうか。わたしはその、主人公なのだ!
「ちょっと! あんた、何しとんの?」
声をかけられ、はっとした。どれくらいそのままで居たのだろうか。声の主は、父の仕事場の二軒隣で喫茶店を営むおばさんだった。身体が大きくてパンチパーマで、おばさんはいつも、足首くらいまである長さの黒いワンピースを着ていた。
にもつが多くてね、ころんでまってね、ともごもご説明しながらわたしはさっと立ちあがり、おばさんの運転する車に乗って、アパートまで一緒に帰った。おばさんはずっと怪訝そうにわたしを見ていて、しだいに夢から覚めていくような気持ちになった。
ゆめみがちな子どもだった。ほんとうは小学校に入っても、授業中にずっと座っている意味が、よくわかっていなかった。それからいくどとなく、なんどもなんども夢から覚めるようなできごとに遭遇しながら、いまなお、わたしはゆめみがちである。
初出 : zine『garden 庭 vol.2』(2019)より、加筆・修正しました
2021-03-27 |
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俳句
花の兄だけを真つ直ぐ見てゐたり
悪役の腕すばやき捩菖蒲(ねぢあやめ)
若葉風駆けだす脚の翼めく
路地裏の誘蛾灯射る傷の色
明易きしつかりしろよ委員長
鉄線花腕に残したままでゆく
長き夜に一人称の揺らぎ合ふ
曲がること知らない花の弟よ
エンジンの音やさやかにすれ違ふ
天高し名背負ひてなほ少年は
ついに今日から始まりますね、ヒロアカアニメ5期! 今週のジャンプ本誌では、ファンの心を揺るがす展開がありましたが……(本誌派のかたたち、みんな元気ですか……?)、とてもたのしみにしていたアニメといっしょに、今後もヒロアカを応援したいと思っています!
前回「ヒロアカ俳句①」では、また時系列に沿っていくと書いたのですが、今回はひとりのキャラクターに焦点を当て、連作を作ってみました。この頃、いろんなかたの二次創作俳句や短歌を読んでいて、そういう作りかたもあるのだなぁと、自分でも挑んでみたくなったのです。
さて、今回テーマにしたのは「飯田天哉」です。彼は主人公の友だちで、真面目な学級委員長。「ヒロアカ俳句①」では、〈ひこばえや大丈夫てふ委員長〉が飯田くんをイメージした句でした。
コミカルタッチであることも多い人物ですが、わたしは初期からずっと彼に心を掴まれてきました。アニメ5期で描かれるのは、すでに飯田くんが成長した姿だと思っていて、この連作では成長するまでを描いてみたかったしだいです。
原作を知らないかたにも、たのしんでいただけたらうれしいです。 ご感想等もしあれば、ぜひ教えてくださいませ!
2021-03-20 |
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日記,
書評
乗代雄介『旅する練習』(講談社)を読みおえ、しばし茫然とする。
どれだけ夫に環境を整えられても、けっきょくストーブのまえに座りこみ本を読むことをやめられない(すぐ腰がやばくなる)。このときも、わたしは床でストーブの熱に焼かれていた。頭上にある椅子に座った子どもの背中をちらちらと見あげては、叫びだしたい気持ちを抑えながら、ゆっくり息を吐きだしていた。
一昨日から風邪の症状があり、まだ微熱があった昨日から本書を読みはじめた。体調がわるいとよけいに、文字を目で追いかけたくなって、やっと読みたかった本を手にとったのだった。このところ句集ばかり読んでいたから、久しぶりの小説だ。今日は園が午前保育だったため、昼から子どもが居たけれど、夕飯を簡単なものにしたので、本を読むチャンスが思いのほかあった。
物語は昨年の三月あたま、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学校が臨時休校になった頃から始まる。サッカーがとてもすきで上手く、強豪校への中学受験に成功した亜美と、近所に住む小説家の叔父で語り手の〈私〉は当初、鹿島アントラーズのホームゲームを観にいくついでに、以前亜美が鹿島にある合宿所の本棚から、持ち帰ってしまった本を返しにいくという計画を立てていたが、やむなく中止になる。そこでふたりは〈私〉の提案により、千葉の手賀沼から鹿島のある茨城まで、利根川沿いを歩いて目指すことを決める。
面白いのはただ歩くのではなく、亜美は堤防沿いをドリブルしながら進み(すごい!)、ときおり〈私〉は立ち止まり、目にした鳥や花などの風景をノートに描写する(そのあいだ、亜美はリフティングしている)ことだ。ふたりにとって、それはお互いにふだん行っていることの練習であり、亜美はこの旅を「練習の旅」だという。風景を描写することについて、それ自体が小説なのだと、保坂和志さんが言っていたような、ということがふと思いだされる。〈私〉と似たことを酉島伝法さんがしていた気がすると、読みながら思っていたけれど、作者の乗代さん自身がしていることだと後から気づく(また、このことについては後述します)。
ふたりの旅には途中から、大学四年生のみどりさんが加わる。本書は亜美がとても明るく、読んでいるとこちらまで元気になってくるのだが、自分に自信がないというみどりさんのこともわたしはすきだ。彼女はある細やかな理由から、ジーコのファンなのだが、そういうことってありそうだ、と思わされる。推しと出会うということは、そんな些細な瞬間なのかもしれない。関東圏の地理やサッカー、たびたび話題にのぼるアニメ「おジャ魔女どれみ」。どれにもわたし自身はあかるくないのだが、それでも本書を面白く読むことができた。〈私〉がこの旅のさいごに行う風景描写の練習、とりわけ美しい場面に、わたしはずっと心を掴まれたままだ。
作者と作品は基本、べつものであると思っている。作者のもつ背景を、作品に影響させずに読みたい。それでも自分は作者を知りたいという、ミーハーともいえる気持ちをもっているほうだと思う。前作『最高の任務』(講談社)を読んだあと、たまたま目にして読んだインタビュー「作者の読書道」がとても面白く、乗代さんに興味をいだいたのだった。
とくに印象的だったのが、読書の際に大量の引用をノートに書いていること(すぐに真似したが、続かなかった)。『最高の任務』にほのかに感じた山本直樹味についても、答え合わせのような返答があった。先述した風景描写についても、このインタビュー内に載っている。そういった作者への興味から、新刊がでたら読まなきゃという気持ちもあったのだが、今後も乗代さんの作品を読みつづけたいと、本書を読んで思いなおした。
ここを通り過ぎて銚子まで歩いたこともある柳田國男は、これとよく似た感動を紹介している。蘭領の島で稲作をしていた友人が何日も寝ずに働いた後に小屋で休んでいた時、「團場の上を白鷺のような鳥が二三羽、緩やかに飛びまわっている」のを見て、「何ということなしに、居合わせた者が皆涙をこぼした」というのだ。「つまり人間の努力の前に、自然がなよなよと凭りかかる光景が快いのである」
柳田が断じている感動は、努力して土地を手懐けた百姓のもので、訪れては帰るだけの気楽な旅人ならまだしも、よそ者が感じやすいものではない。小島信夫の不敵な気楽さはその感動を容易に引き起こすが、同時にそれへ甘んじることを戒めるような忍耐に関する不思議さも書き込まれている。
そして、本当に永らく自分を救い続けるのは、このような、迂闊な感動を内から律するような忍耐だと私は知りつつある。この忍耐は何だろう。その不思議を私はもっと知りたいし、その果てに心のふるえない人間が待望されているとしても、そうなることを今は望む。この旅の記憶に浮わついて手を止めようとする心の震えを静め、忍耐し、書かなければならない。後には文字が成果ではなく、灰のように残るだろう。
『旅する練習』P103-104
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2021-03-18 |
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俳句
いにしへの文字を習ひて一葉忌 ばんかおり
12/11付(2020年)愛媛新聞「青嵐俳談」森川大和選・入選をいただきました。ありがとうございました! 掲載ページはこちらです。(このときの、ひとつまえの麻衣子さんの句、面白い!)
季語は「一葉忌」(冬)です。11月23日は小説家・樋口一葉の忌日。俳句には、著名な作家の命日を季語とする、「忌日季語」というものがあります。はじめてそれを知ったとき、(何だかかっこいい……)と思って1句作ってみたのですが、みごとに季重なりしてました。それ以来、むずかしいけれど、自分がすきな作家の忌日が近づいてきたら、句を作るようにしています。
掲句もそのようにして作った句のひとつです。一葉といえば擬古文(平安時代の文体を真似た文)というところから発想しました。とはいえ、いまだ現代語訳でしか一葉を読んだことがないので(川上未映子さん訳の『たけくらべ』がすきです)、いつかは原文を……!と思っています。
このたび、岐阜でアトリエを構え、オリジナルの帽子などを製作されている「SleepSlope」さんからご依頼をいただき、モデルとして撮影に参加してきました。
以前、勤めていたセレクトショップ「長月」でも商品を取り扱っており、大人気だった「SleepSlope」さん。わたしもたくさん着用させてもらいつつ、お店のブログでご紹介をよくしていました。そういったご縁もあり、お声をかけていただいたのですが、毎日かぶっているくらい帽子がだいすきなので(寝ぐせ隠しという目的もおおいにありつつ)、とてもうれしかったです!
撮影はsumireさん。(Instagram : @sumire_kouhai もチェックしてみてくださいね!)彼女のふんわりとした、やさしい光を感じられる写真のファンだったので、喜びもひとしおでした。今回のブログに載せたオフショットなどの写真も、sumireさんからいただいたものです。どうもありがとうございました!
過去に洋服と靴のモデルをしたことがあるのですが、大丈夫かな〜とけっこうドキドキで当日を迎えました。撮影場所は各務原にある公園「学びの森」と、そのなかにあるカフェ「KAKAMIGAHARA STAND」。ほとんどのかたが顔見しりだったこともあり、なごやかな雰囲気で撮影はすすんでいきました。春夏の新作帽子に、既存商品であるヘアーバンドなどいっぱい着用することができ、とても楽しかったです。
やわらかな生地の「オーガニックコットンターバン」は、家事をするときなどにも、さっと着けられておすすめです! 色もぜんぶで6色と豊富に揃ってますよ。首元まで下げるとストールにもなるとお聞きして、びっくりしました〜。
夏に必須なつばの広い帽子もかわいかったです! どれも軽いかぶり心地でした。撮影時は、デザイナーの石黒さんに「ベレー帽の似合う頭!」とほめてもらえ、ふだんからベレー帽を愛用するわたしはとてもうれしかったのですが、リネン素材のサマーベレーも気になりました。新作は今後もオンラインストアで更新されていく予定だそうです。
「SleepSlope」さんの商品はオンラインストアのほかに、アトリエやイベントの出店では実物を手に取ることができますよ。ぜひチェックしてみてください〜!
2021-03-06 |
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俳句
サイレンの谺する街花の雨
見開きに書ききれぬこと星朧
逃水や焦げた匂ひのするノート
喧嘩にもならず倒され鳥曇
筆圧の高き線なり春一番
欲したる言葉貰ひし春夕焼
ネクタイのぎゆつと短き入学子
つちふるや少年少女訓練す
涙にも起源のありて暮の春
ひこばえや大丈夫てふ委員長
ヒロアカの略称でおなじみ、漫画・アニメ作品『僕のヒーローアカデミア』で俳句を作りました。漫画では12話、アニメでは1期の9話あたりまでをイメージして詠んでいます。ヒロアカは春から始まる物語なので、季語も作中の季節に沿って選びました。内容としてはけっこう最初、ということで、「ヒロアカ俳句」は今後も作っていく予定です。
ずっと二次創作俳句を作ってみたいと思っていたのですが、このたびやっとできました。ヒロアカには昨年の夏頃にはまり(推しは飯田くん)、いまでは「ジャンプ」定期購読者になったわたしです。作句のためアニメを1話から見直したり、漫画を読み直したりしたのですが、やはり面白い。現在の展開を思うと、登場人物の見え方もまた変わってきますね。今月27日からスタートする、5期アニメもほんとうにたのしみです!