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2020-01-24 | Blog, お知らせ

お礼とお知らせ。

積まれた堀口文庫の本、ばんかおり日記集「どこにもいかない、ここにある」

 今日で発行より一週間(印刷所より、わが家へ届いた日を発行日としました)。日記集『どこにもいかない、ここにある』、ぶじお届けができているようで、ほっとしています。

 眠れない夜のそばに、自分の本を置いていただいていたことを、わたしもまた、早く目覚めすぎて眠れなくなった朝に知り、こみあげてくるものを感じました。

 これまで交流してきた、同志のような方々に届けられたこと。現在の勤務先をはじめ、身近な方に応援していただいていること。あたらしく出会ってくださった方がいること。

 うれしさに、言葉が追いつかないような、もどかしい気持ちになる日々です。本当にありがとうございました。

 みなさんのおかげで、手元にある在庫もわずかとなってきました。まずもって、初版の部数じたいが少ないため、この言葉を使っていいのかとも思うのですが、ただいま重版の準備をしています。

 はじめて本をつくり、「やってみなければわからないこと」だらけだなぁ、と感じているのですが、いちばん頭をかかえたことは金額でした。

 今後、取扱っていただける書店さんなどとの出会いを求めていくには、正直ぎりぎりだった……ということもあり、第二刷より1,100円(税込)から1,200円(税込)へ、料金を改定させていただきます。

 ついに明日1月25日(土)からは、「双子のライオン堂」(赤坂)、「H.A.Bookstore」(蔵前)、「月日」(選書のみ、下北沢・三月開業予定の日記専門店)の三店で「日記を書く読む。魅力にせまるブックフェア」がはじまります!

 三店の店主による日記本の選書に加え、公募による約30名ぶんの日記本が並ぶイベントに、本書も参加します。先だって、こちらでの本書は版数にかぎらず、改定後の金額とさせていただいています。どうぞご了承くださいませ。

 フェアは3月7日(土)まで開催されますよ。個人的には、校正者の牟田都子さんの日記本が気になる…! 地方からの参加なため、なかなか気軽に伺うことがかないませんが、どのような出会いがあるのか、とても楽しみにしています。

(ばんかおり)

2020-01-16 | Blog, 出版

あとがきのあとがき 日記ずき

 Twitterの個人アカウント(@bobmarluy)での告知後、さっそくのご予約をいただいており感無量です。フェアが開かれる、東京で手にとってくださるという方も。みなさま、本当にありがとうございます! 

 その際「生活のあいまでつくった」本と、紹介しましたが、まさにその言葉のとおりで、そこにじゅうぶんな時間はありませんが、でも生活(育児、家事、仕事)があるからこそ、日記が書きたくなる、という循環があるような気がしています。

 カレンダーを見るともう発行まぢか。わたしは器用というわけではないのですが、手紙を書くまえのわくわくとした気持ちがすきで、それは発送も同じだなと思いながら、今日はみなさまへお送りをする準備をしていました(あ、でも内職とか、もくもくと作業することもすきです)。

 発送までどうぞ、もうしばらくお待ちくださいませ!

 さて、日記集『どこにもいかない、ここにある』のあとがきも、ページ数の都合上、内容をぎゅぎゅっと凝縮せざるをえず、どうしてもはみだしてしまうことがあって……そのひとつがそもそも「ひとの日記を読むのがすきなこと」。それが何故なのか、折にふれて考えてきました。

武田百合子『富士日記』(中公文庫)

 すき、ということを意識したきっかけははっきりとしていて、武田百合子『富士日記』(中公文庫)を読んだから。本書を手にとったのは十年ほどまえ。敬愛する川上弘美さんが百合子さんをすきだということを、たしか文芸誌の弘美さん特集で知ったからでした。

  冬になればなるほど、夕焼のきれいなこと! -44ページ

  夜はまったく晴れて、星がぽたぽた垂れてきそうだ。 -63ページ

 上巻(わたしが持っているのは改版)を捲ると、このような一行に付箋が貼ってあります。その出会いは、これまで見ていた景色が変わってしまったくらい、自分にとっては衝撃でした。

 とにかく文章に惹かれ、すぐさま百合子さんに夢中になりました。とはいえ、『ことばの食卓』(ちくま文庫)をなんども読み返しつつ、『富士日記』は読み返そうといつも心のどこかで思いながら、気がつけば、ながい時間が経っていました。

 ああ、やはり百合子さんの文章は面白い。さいきんそんな思いが、鮮やかによみがえったのは、昨年十月に発行された『富士日記を読む』(中央公論新社編、中公文庫)を手にとったからでした。

 本書は、ほとんどが『富士日記』にまつわる、著名な作家のエッセイや書評から成る一冊ですが、その第一章が「その後の『富士日記』」と題し、夫・泰淳の死後に書かれた文章が載っているのです(自分の読んだことのない文章が……!とうきうきしながら読んでいたら、底本であるエッセイ集『あの頃』中央公論新社、を積ん読していたことに気づく)。

 泣きたくなってくるような切ない気持ちと、思わず吹きだしてしまう笑いが、共存している文章に、わたしは百合子さんのすごみを感じます。『富士日記』読者にはおなじみの、石屋の外川さんと五〜七年ぶりに会ったエピソード「五年目の夏」が、とてもすきでした。

 さいごに、今年春に日記本の専門店「月日」をオープンされる、ブックコーディネーターの内沼晋太郎さんが、日記に関して以前Twitterでつぶやかれていた言葉を。

  日付だけでタイトルがない日記のフォーマットは、タイトルで興味を引いてワンテーマを短くわかりやすく、というインターネット的な文章作法から逃れて、バズることなく余分なことをたくさん書ける。

 日記を読むことがすきなのは、まさに内沼さんがいわれるとおり、そういった文章をよむことが、すきだからなのでした。バズる文章とは遠くはなれた、日記という形式じたい、わたしはかなりすきなのかもしれません。

ばんかおり

2020-01-12 | Blog, お知らせ, 出版

日記集『どこにもいかない、ここにある』発行! / 堀口文庫、はじめます。

 はじめましての方も、そうではない方も。こんにちは、ばんかおりです。

 このたび1月17日(金)に、日記集『どこにもいかない、ここにある』を発行します。

ばんかおり日記集『どこにもいかない、ここにある』

 2018年6月から始めた、11歳年上の夫と2016年生まれの娘と地方で暮らす、たわいもない日々をつづったブログ「Brunfelsia」1年ぶんを、加筆修正してまとめました。

 わかりにくかった箇所を読みやすくする以外にも、ページ数の都合上、ぜんぶの日記を載せることがかなわなかったため、いまの自分とは遠く感じてしまったことなどを、独断で削っています。それでもわたしにとっては大ボリューム、A6サイズの全230ページになりました。

 元のブログを読んでくださっていた方には、本のかたちになったことで、またちがった印象を持っていただけるのではと思います。ただ、基本はほんとうにあったことを書いている日記ゆえ、修正をおこなっても本質的なぶぶんは変わっていないとも、わたしじしん思っています。

 ずっと紙の本がつくりたいと思っていました。本書は、定義として個人的にいつもいいなと思っている、「誰にも頼まれていないけど自分が作りたいから作る自主的な出版物」(ばるぼら、野中モモ『日本のZINEについて知ってることすべて』誠文堂新光社より)である、zineです。

 そして、本書の発行を機に、装丁を担当している夫の堀口ともひとと共に、出版レーベル「堀口文庫」を発足しました。

堀口文庫のロゴ、本を読む黒猫。

 発行日にさきがけ、本日より「堀口文庫」オンラインストアにて『どこにもいかない、ここにある』の予約注文を開始いたします!

 ご注文はサイト内の「Online Store」(https://onlinestore.horiguchibunko.com/)よりどうぞ。

 ショップではすこしだけ、中身も見ていただけます。発送は1月19日~24日頃を予定していますので、どうぞお楽しみにお待ちくださいね。みなさまのよきタイミングで、お手にとっていただけるとうれしいです。

 わずかではありますが、これまでわたしが寄稿したzineの誌面などのデザインは、すべて夫によるもので、あくまで協力というかたちでしたが、本書の制作をとおし、今後も出版を含め何か面白いことをしようぜ、という運びとなりました。

 本サイト上では、本書のあとがきに書ききれなかった、日記という形式への愛や、装丁のことなど制作に関する話も、すこしずつできたらと思っています。また、今後は読書日記や書評など、本にまつわる読みものをこちらで発信していく予定です(本以外の企画もあれこれ考え中)。

 イベントのサークル名にあこがれていたり、勝手に自分で屋号をつけたいと、これまたずっと思っていたので、こういった場所をもてることが、単純にとてもうれしいです。わたしは名づけが得意ではなく……(自分のブログタイトルもどこか仮のつもりで、スペルをいまだ間違える)夫とたくさん案をだしたうえ、「堀口大學みたいやん」というノリもありながら、決定しました。

 『どこにもいかない、ここにある』(略して『どこある』と呼びたいのですが、いかがでしょう)は、1月25日~3月7日のあいだ、東京は「双子のライオン堂」(赤坂)、「H.A.Bookstore」(蔵前)、「月日」(下北沢・今年春に実店舗を開業予定の日記専門店)の3店舗で開催される、「日記を書く読む。魅力にせまるブックフェア」の公募枠に参加します。期間中は各店舗にて、お求めもいただけますので、お近くにお住まい方はぜひ、お立ち寄りくださいませ。

 ブログをはじめ1年以上が経ったときから、日記zineをつくっていたのですがなかなか完成せず、個人のラジオでは「2020年内には完成するかな?」とのんきに話してもいました。こうしたきっかけがなければ、いつまでたっても本のかたちにならなかった気もしています。機会をくださった3店舗さま、ほんとうにありがとうございました!

 お知らせがたくさんになりました。あたらしくはじまることにはいつもどきどきするけれど、ふたりでの活動になるからか、楽しみのほうが大きいです。これからも、どうぞよろしくおねがいいたします。

ばんかおり

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