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2020-04-17

思いだす日記 | 四月八日(水)

子どもがボウルのなかで、卵をかき混ぜているところ
かき混ぜるブーム到来中(卵、米、ホットケーキの生地など)。

「きょう、ようちえんおやすみ?」

 このところ毎朝、起きてきたあーちゃんに聞かれる。うん、お休みやよ。「コロナのせい?」そう。コロナやで、みんなお休み、おうちにおるよ。「コロナはやく、なおればいいのにねえ」

 ほんとうなら今日は幼稚園の始業式だった。休むという判断をしたが、ほんのすこしでも友だちに会えたほうが、あーちゃんはうれしかったかもしれない、ということがちらりと頭をかすめるが、もちろんそれでいいとは言いきれなくて、それでも。

 今日より夫はテレワークに入る。YouTubeで見られる、ベネッセ発の「オンライン幼稚園」という番組があることを、昨夜ちょうどTwitterで知り「これは……!」となった(なにげにYouTubeを見せるのははじめて、しかしNetflixやディズニーチャンネルでとっくに動画に親しんでいる)。

 ダイニングテーブルであーちゃんはオンライン幼稚園、向かいにわたしはPCを置き、家事をしながら、今月一日からの日記を書きはじめる。「月日会」のメンバーに送られる会報(メルマガ)に、一週間ぶんの日記を投稿するのだ。まずはメモしてある、夕食から書いていく。

 「うたとおどりをはじめるよ」という声がタブレットからする。おどったらいいやんと言ったら、「あーちゃん、おどらへん」と言う。歌のMVのような動画が、連続して流れているようで「うたとおどりばっかりやん!」と文句を言っていた。先生である女性が現れると、ちょっとうれしいようだった(スタート時、先生が『朝ごはんはカレーでした!』と言っていて、わたしはびっくりする)。

 家に夫がいるだけで、娘は落ちついているようでもあって、オンライン幼稚園の効果は、いまいちよくわからなかった。夫は「思ったより、仕事できた」と言っていたので、まあいいか。

 あーちゃんに「れんしゅうすれば、できるようになるよ」と神妙な面もちで言われ、ふたたび前転に挑戦。できた。でも、勢いがつきすぎて、回るとき速くなるのを自分ではコントロールできず、恐怖から「ぎゃああ」と言いながらしかできない。「いっしょにやろ~」と言われ同時に回ったら、思いきり足がぶつかり合って、娘は泣いた。

 一日ぶんだけ日記が書けた。しめきりは明後日の昼なので、ほとんど明日に、のこり六日ぶんを書くことになる。どうなるのだろう。それでも、久しぶりに日記が書けてうれしかった。一日に感じたもやもやが、七日後のいまの自分と溶けあっていく。

 鴨居羊子『女は下着でつくられる』(国書刊行会)が届く。

 引きつづき、『野中モモの『ZINE』 小さなわたしのメディアを作る』(晶文社)を読む。わたしは気軽に作られたジンを読むことが好きなのに、自分でつくる場合は何だか「製本」のかたちにこだわってしまうのは、なぜだろう。そしてそれは、時間がかかってしまうものだ、と思ってしまうのも。それは自分には、本というかたちにだいぶ「あこがれ」があるのが、理由なような気がしている。

夕食 鶏肉、ほうれん草のマカロニグラタン、豆腐、わかめ、長ねぎの味噌汁

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