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2020-10-08

10/2付愛媛新聞「青嵐俳談」入選しました。

公園に咲いていた野生の薔薇
公園で見つけた、たぶん野生の秋のばら

書けばみな私小説めく残暑かな  かおり

10/2付愛媛新聞「青嵐俳談」森川大和選・入選をいただきました。ありがとうございます! 今回はなんと、俳句の仲間と一緒に並ぶことができて(岐阜勢、すごい!)、とてもうれしかったです。 

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 ついさいきん、韓国の作家グカ・ハンの短篇小説集『砂漠が街に入りこんだ日』(原正人訳、リトルモア)を読んだ。どことなく乾いていて、悲しくて、漂っている感じが好きだった。

 本書は韓国語ではなく、パリへの移住後に学んだというフランス語で書かれた作品だ。フランス語だから書きえた小説であること、母国語では自分に近すぎるから書けない、という趣旨のことがあとがきに書かれていたのが(手元に原本がないので記憶で書いています)、印象的だった。

 そうだ、わたしも小説を書くと、自分に近すぎてしまうのだ、と思った。私小説を、書こうとしているわけではないのに。

 俳句という表現形式は、自分からはなれることに適しているのではないか。俳句を学びはじめそう思ったけれど、掲句はまだ自分に近い。

 季語は「残暑」で秋。過去ブログでも宣言したとおりの、エモ句である。近代文学的な、じっとり感をイメージした。そして、時代によって変容しながら、いつだって私小説は滑稽なものでもあると思う。

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