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2020-12-02

十二月一日(火)まつしろな頁光りて日記果つ

子どもが紙にセロテープで貼った銀杏
「ようちえんで、これやったよ」と言って、おうまちゃんで拾った銀杏をセロテープで貼っていた

 十二月。今年はとくべつとはいえ、十二月かぁ、とカレンダーを見つめる。五月とか六月ごろは、今年なんてはやく終わってしまえばいい、と思っていた。いまは、そんな投げやりな気持ちではないけれど、惜しむような気持ちもあまりない。ただ、思ったよりも、幼稚園の冬休みが長いことが昨日わかり、どうやって過ごそうか……といった現実的な問題があるけれど。

 午前中はハローワークで職業相談。待ち時間がわりとあって、本を読もうとするが周りの声で集中できず。頭のなかで俳句を考える。兼題のある句を作っているのだが、これで完成と思っていたものに、類想感がありそうだなぁと急に気になりだした。

 Twitterでうれしいやりとりがあって、とてもありがたい気持ちになる。お互いフォローしていて、とくに交流がなくても、勝手に影響を受けたり、気にしていたりするかたたちがいて、今日もそういうかたに背中を押してもらった。現実では、いまだママ友のいないわたしだが、こういったネットでの関わりには何度も救われてきているのだった。

 夜にもまた、うれしいやりとりがある。『プルーストを読む生活』(もうすぐ合本版がでるようで、西淑さんの想画も素敵!)の著者である、柿内正午さんの日記がタイムラインにふと流れ、読んでいるとしみじみ日記って良いなぁと思えてくる。自分がこのごろまた日記を書きはじめた行為も(それも毎日書こうとしている)、肯定的に思えるような。そして、さいきん気になっていた『ハイキュー!!』のことが書かれていたので、思わず観たいな〜とつぶやくと、何とおふたりにプッシュしてもらえ(うち一人は柿内さん)、ぜったいに観るぞと思う。

 夕飯は実家から貰った母作カキフライ、チキンカツなど。ほんとうにありがたい。

 眠たくて眠たくて、寝落ちするだろうと思っていたら、あーちゃんの寝つきがあまりにも良くて、眠るタイミングを失った。でも、起きていたことで上のようなうれしいことがあったし、今日からKindle Unlimited入りした、講談社文芸文庫のラインナップを知ることもできてよかった。興奮気味で契約、多和田葉子や倉橋由美子の未読だったタイトル、藤枝静男、佐伯一麦などをダウンロードする。

そもそも「言葉で伝わる」と思っていること自体が一種の思い込みなのではないでしょうか。

鳥羽和久『おやときどきこども』(ナナロク社)

自分自身から出た言葉ではないから、子どもに言葉が伝わらない。この現実を受け入れることで、親は子どもに対する一方的な言葉の矛を収めることができます。

同上

 

 昨日につづき『おやときどきこども』。読むにつれ、どんどん引きこまれていき、とくに第四章「子どもと言葉」は付箋だらけになった。やはり気持ちが滾ってくるなか、眠気には勝てず就寝する。

✳︎タイトル註:「日記果つ」は冬の季語。年末ちかくなり、一年を記録した日記がそろそろ終わること。

 

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