思いだす日記 | 四月十五日(水)
Spotifyの良さを夫に語る朝。よくわかってないんやけど、カネコアヤノ聞けるのうれしくて。それで、これまでTwitterとかでみんながいい、いいって言ってた歌、いまさらやっと聞いて、すごくよかったんやけど(折坂悠太、butajiなど)。よくわからないまま、夫も登録していた。すきな歌が急激にふえ、うきうきとする。それだけで家事がすすむ。
「とうちゃんがこどもになったら、たまごまぜるの、てつだってね」
卵焼きの卵を菜箸で混ぜながら、あーちゃんが夫に言う。夫が首をかしげていたので、あーちゃんは自分が大人になるように、わたしたち大人もいつか子どもになると思っていることを、こっそり教える。わたしは訂正しない。
やることはいろいろある気がするのに(実際あるのに)、なにもやることがないような気がするのはなぜだ。なにもせず、ぽかんとする。わるくない感覚だった。
あーちゃんに誘われ、庭にでる。ものすごくせまくても、庭は庭。ラベンダーが元気でうれしい。おそらくお隣さんの植木から、飛んできたと思われる、なにかわからない植物の芽にも、あーちゃんは水やりする、と言う。
子どもといっしょにシャボン玉を吹きながら、たくさんたくさん吹きながら、こうなるまえのわたしって、なんだったんだっけ、と思う。流れのまま無職になって、また書くことで、生きていけたらいいな、と思っていた。接客うまくなかったよなあ、とか。
風が吹かなければあたたかい。管理者にはめったに手入れされず、もちろん自分たちでもなにもしない、生垣がぼうぼうと茂っている。この木もずっと名まえを知らないままである。
パンとみりんがなくなった。久しぶりにひとりでスーパーへ。短時間で済むように、買うものをメモして行く。付箋になったメモをiPhoneの背にぺたりと貼る。「iPhone内にメモしたらいいのに」と、いつも夫に笑われる。
わたしが出かけているあいだ、子どもが二歳になるまえに買ったのに、いちども膨らませたことのない(この地域は暑すぎるからなどの言い訳をして。ただ面倒くさかったのだ)、あひるのビニールプールを室内にだしてみると、夫は言う。ぬいぐるみを中に入れた写真が、LINEで送られてきた。
帰宅すると、夫がパソコンで仕事をしているそばで、あーちゃんがアウトドア用のちいさい机と椅子をだして、ひらがなドリルをしていた。思わず、いいやん!とおおきな声を出しながら家に入っていくと、「びっくりした!」とあーちゃんに怒られる。
冷蔵庫の卵ケースに卵を入れようとして、ひとつ床に落とす。おおきな声がでて、またあーちゃんに「びっくりした!」と顔をしかめられた。
夜、子どものはみがきをする際に、絵本をかならず二冊読む。あーちゃんが今日選んできたひとつが、わかやまけん『しろくまちゃんのほっとけーき』(こぐま社)だった。しろくまちゃんが卵を落とす頁があるのだが、ほら、かあちゃんといっしょ、と自己弁護するみたいに言う。
夕食 二色そぼろ丼、ほうれん草のおひたし、味噌汁(二日め)