2022-02-03
二〇二一年自選十句
二〇二一年自選十句
うすらひといふくちうすくひらきつつ
クリムトの金剥がしをる春の夢
ひとつばたご言葉の先にある身体
桜桃や友になれさうだつた人
箱庭のなかでは木々の抱合へり
真円を描く練習小鳥来る
鳥籠に玩具の鳥や宵の秋
十月の海底めくやモノローグ
冬さうび性記されぬ主人公
寒林に本当のこと入れしづか
昨年Twitterにて呟いた「自選十句」。2020年は自分で好きと思える句がそこまでなくて、自選五句だったから感慨ぶかい…。
どことなく行き場がなくて未発表だった句(1句目)、結社誌に掲載された句、賞へ応募した句など、評価されたものもされてないものもあるが、好きな句を選んだ。
きれいな字でもないのに手書きで書いたのは、年末でいつも俳句の画像を作ってくれる夫が忙しそうだったからだ。3回くらい書きなおした。
こうやって振りかえってみると、友だちとの句会や勉強の場などのたのしい時間がいっしょに思いだされる。とてもありがたい。自分には結社で学ぶということも必要だが、友だちと共にやりたいことができるのもうれしい。今年も俳句をとおして、たのしいことがたくさんしたい。
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